大阪市城東区で健康的な天然素材にこだわりお家づくりをしている平和建設です。
国の制度「住宅性能表示制度」では気密性能の「き」すら出てこないんです。
ZEHにも、長期優良住宅にも、低炭素住宅にも、、
これほどまでに気密性能が室内環境に大切だと言われているなか、気密性能は国が均一なルールをつくれないこともあり、国の認定制度などからは外されています。
しかし、それでも高気密高断熱住宅が一般的になってきたのには訳があります。
気密性(すき間)によって変わる暮らし方があるということです。
この記事では気密性の違いによって変わることをまとめていきます。
お家づくりの参考になれば幸いです。
目次 -Contents-
気密と省エネについて
木枯らしが吹き始める晩秋のころから吹き始める季節風
日本では寒くなると北風が吹きます。
冷たい風は住宅にあたり、すき間から入り込んできます。
昔の家はすき間風がすごかったといいますが、実は今の新築住宅でも気密性にこだわっていない家ではかなりの空気が入り込んできていて、暖めた快適な室内温度を冷たい風が押出し、空気を入れ替えてしまっています。
もちろん、夏にも同じようなことが起きています。
髪のセットが乱れてしまうほどの風(風速6.0m/秒)の状況下では室内空気が一時間あたり1.51回空気が入れ替わってしまっています。
どれだけエアコンをつけていても暖かい部屋にならないのには、すき間から冷気が侵入しているのが原因となっています。
エアコンの風が苦手な方は風を感じない程度の空調にしたいと思うかもしれませんが、すき間が多いと冷気の侵入をゆるしてしまい、寒い家になってしまっています。
思い出してみれば、冬、外の風が強い日ほど室内が冷えていたこと。
思い出しませんか?
体感としては真冬や真夏などでは断熱性と同じぐらい気密性が室内温度に関係しているように感じます。
気密と換気について
気密性が悪いと計画的な換気ができないことが言われています。
LIXILの模型をつかった実験でも以下のように紹介されています。
気密性の低い住宅ではすき間から外気が侵入してくることで換気にムラができてしまっています。
模型のような小さなものならこの程度ですが、住宅や壁の中のすき間の侵入を考えると様々なところに換気不十分が発生してしまうことが予想されます。
断熱材の外側で気密をとるメリット
気密のとり方には外壁側でとる方法と内壁側でとる方法の2種類あります。
弊社では断熱材の外側で気密をとる工法を選択しています。
断熱材の外側で気密をとる一番のメリットは、断熱材の劣化を抑えることができること。
家の中にはっている断熱材は簡単に取り換えることができません。できるだけ劣化を抑える工夫をしておくことで住宅の性能を維持していくことができます。
断熱材よりも内側で気密をとる方法もありますが、
外側で気密をとる方法よりも劣化を進めてしまいます。
吹き付け断熱材は1000日後 性能は80%に下がるというデータが発砲スチロール協会からでているそうです。
水で膨らみ、現場施工しやすい吹き付け断熱材ですが、
「吹き付け断熱材ですき間を埋める」などと営業トークをされていますが、耐用年数で考えると心配してしまいます。
水で簡単に膨らむほどの不安定で1000日で性能80%も減る素材が、外気に晒されて大丈夫なのか?
すこし気になるところです。
どちらにせよ。
気密は断熱材の外側で気密ラインを確保することで家の劣化、性能維持を心がけたいですね。