古くから使われる天然の外壁材 焼杉板

焼杉とは

焼杉(焼き杉板)は、杉板を焼いて表面を炭化させた商品です。表面の炭化層が、板の劣化を遅らせます。愛媛県や瀬戸内海の島々では古くから焼杉が家の外壁に使われてきました。昔からある素焼の焼杉だけではなく、表面の炭を軽く落としたもの、焼杉に塗装をしたものなど、様々な焼杉を使った板材があるそうです。

共栄木材の焼杉

共栄木材様は日本で最初に焼杉の工場生産を始めた焼杉メーカーです。 昭和48(1973)年、日本で初めての焼杉の工場生産を開始すると同時に、その品質と供給体制が高く評価され、マーケットは地元だけでなく、岡山、京都や大阪などの関西圏へと拡大していきました。 近年は、まじめな「焼杉」として、著名な建築家に評価され、モダンな建物の外壁に多く取り入れられているそうです。

プロダクト

クロ

素焼。焼いて表面を炭化させることによって、板の劣化を遅らせようとして考えられた、古来よりある焼杉です。
表面の炭が家を守ります。
炭が手につくのが気になりますが、美観的には美しいです。

※炭は非常に柔らかく、もろいので、衝撃や摩擦によって剥がれ落ち易い性質があります。釘打ちの際強く打ち付けすぎますと、炭が破損するのでお気を付けください。

柔らかい表面の炭が徐々に風化して浸食し、杉板の生地が出て来ます。その風化の具合は、条件によって大きく変わります。例えば、軒が深く風雨にさらされ難い条件であれば、25年経過してもしっかりと炭が残っていますが、逆に厳しい条件ですと、5年も経過すれば、徐々に炭が風化して行きます。

また、初期の経年変化としては、施工時に釘を打つ際、金槌で表面の炭を壊してしまった部分や、外傷により炭が落ちた部分、深く焼けない節の部分などは、雨や紫外線により、早ければ半年ほどで生地がシルバーグレイに変色する場合があります。

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クロ塗装

クロに水性アクリル樹脂系のクリア塗料を塗布し、表面の炭の凝固を促します。 手にも着き難く、焼杉自体の風合いは変わりません。

※炭は非常に柔らかく、もろいので、衝撃や摩擦によって剥がれ落ち易い性質があります。釘打ちの際強く打ち付けすぎますと、炭が破損するのでお気を付けください。

クロ塗装の経年変化は、基本的にクロと同じです。表面の炭を凝固させているので、多少の風化の遅れが期待出来ると思いますが、大きな差は無いと思います。

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美杉(みすぎ)

素焼した後、表面の炭をブラシで落とした焼杉です。 風化しやすいですが、風化の具合がとても落ち付きます。

経年変化は、環境によって大きく変わります。美杉は表面の炭をブラッシングしている為に、クロのような炭付きの焼杉よりも目に見えて経年変化による色の変化が大きく、紫外線や雨にさらされる部分はシルバーグレイに変色し、雨に当たらず紫外線にのみ当たる部分は、飴色に変色しています。また、シルバーグレイに変色しても冬目の部分は黒く残り、経年変化した後でも焼杉の風合いが残ります。

施工当時
12年後

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モダンブラック

炭をブラシで落とした後、黒色の塗料を塗った商品です。焼杉の風合いを残しつつ、耐候性を高めています。

モダンブラックに使用している塗料は水性アクリル樹脂系の塗料ですので、浸透性のあるオイルステインとは違い、木材の表面に塗膜を作って保護しているため、比較的長い期間色落ちしません。ただ、節の部分や塗膜が摩擦によって剥がれている部分などは、木部が紫外線や雨などにさらされ、白く変色して行きますので、気になる様でしたら専用の塗料でタッチアップしてください。黒い塗料は長い期間をかけて徐々に落ちてきますので、条件にもよりますが、5年~10年程度での上塗りをお勧めします。

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